店じまい・店びらき ~閉店のヘキレキ~

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2008年 09月 18日

パンダと精力剤

今日の店じまいは薬屋さん。
5月11日に閉まった、上野の西澤薬店。
ちなみに2階はレストラン「聚楽台」(こちらも4月に閉店)。

e0030939_3374410.jpgご主人は西澤三郎さん71歳。
北海道・旭川で製薬会社社員として勤めたのち独立、上京して薬屋を始めた。
独立したのは自分の力を試してみたいと思ったからだそうだ。
以来45年、みんなに笑顔を届けてきた。

4年前、建物の老朽化により全面改修の必要があることから全店舗に立ち退き命令が出た。
もともと50店舗あった1階のテナントは30になり、8になり、そして最後はこの薬屋と隣のカバン屋の2つが残る。

それまで退かなかったのはなぜか。
ここを閉めたとしてもどこか移転しようと考えて、どこか別のテナントを探していたからだ。

だが、ここ以上に立地がいいところが見つからず、
「結局自宅を店舗にすることにした」という。




さて。
携帯が普及する前、上野公園には「テレホンカード買ワナイ?」と話しかけてきたイラン人がいた。
彼らに代表される上野の胡散臭さを、この店はずっと引き継いでいる。

e0030939_2394661.jpgというのも、店の主力商品は写真でも分かるように精力剤。
鹿に海馬にオットセイ、絶倫、アカヒゲ、金蛇に
プリズナ・・・
目のやり場に困りそうなPOPが渦を巻く濃密な
空間に、歓びの夜を求める有象無象が集まって
いた。
そして使用後、再び精気をみなぎらせては店を
訪れていたである。
今回閉めることを聞きつけた常連客が全国から
西澤さんに会いに見にやってきたという。
あまりのお客さんの反響に営業を5日間延長し、
11日に閉めた。
















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僕の「この店にはよく来ていたんですか?」との問いに
「頼りになるのよ」と答えていた方の横顔をパチリ。


















上野動物園にパンダがいなくなって久しい
オスのリンリンはついに子供をもうけることなく逝ってしまった
パンダ不在の影響からか、入場者数は60年ぶりに年間300万人を割り、ついに200万人になる見込みだという
そういえば思春期のパンダに、交配の様子を映したビデオを見せて興奮をあおり、交尾に導くという話を聞いたことがある
過去、全国の男性諸氏を勇気づけてきた西澤さんに事前に相談すれば、パンダの子孫繁栄について何らかの手を打つことができたのかも知れない



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「改修後の2年後にはここに必ず戻ってくる」と僕に
約束してくれた西澤さん。
そのときパンダは上野にいるのだろうか。

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by misejimai | 2008-09-18 03:46 | 薬屋さん


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