店じまい・店びらき ~閉店のヘキレキ~

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2006年 10月 05日

静けさや 風呂にしみいる 桶の音

今日の店じまいは、西武新宿線・都立家政駅徒歩3分、
中野区若宮3丁目の「松の湯」。


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創業50余年
3人の子供も、学生時代はよく手伝っていたが、
嫁をもらい、嫁に行き、家を出てしまっている

ちょうど番台のおじさんと話していると、未婚の長男さん(44歳)が風呂に入りに来た
実家が銭湯というのは、ちょっとうらやましい

だが、それは単にお風呂を使えるという面からだけで、
儲からないことには話しにならない

「始めた頃はうまくいくと思っていたが、やはり各家庭に風呂が
できると、来る客も少なくなった」とおじさん

ラーメン屋は「スープ切れました」「麺がなくなった」と
言えばその日の営業は終わりにできるが、銭湯は「お湯が
なくなりました」とはいえない

客はどうしたって客である、終了時間の間際に来ようが、
追い返せない
だからといって、ずっと開いていても、それ以降、客足が
全く途絶えることもある

修繕費がバカにならず、
湯島にいる大家からは5年もタダで借りているという
ここを取り壊した後、大家は3階建てのビルにするそうだ

店の中の撮影はまがりなりにも営業中であるし、
「妻にも了解を取らないと」と言うので、
後日再び撮りに行くことを約束して家路に戻る
ケロヨンの桶が名残惜しそうに、広い風呂場でカランと音を立てている

さらに広い脱衣所にぽつりとあった、昔ながらのマッサージ機に
座ると、不自然な動きをしていた
久しぶりの客にびっくりしたらしい
僕が話している40分、長男以外、誰も客が来なかった
雨降りの日の、誰も客のいない銭湯は寂しい


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閉店 松の湯
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by misejimai | 2006-10-05 21:31 | 銭湯


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