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2006年 06月 03日

夫唱婦随

e0030939_2111128.jpg今日の店じまいは、永福町駅北口にある魚屋さん、上六鮮魚(杉並区和泉)
店主・神保實さんが、奥さん京子さんとの結婚を機に独立、この地に店を開いたのは昭和34年のこと

職人肌の店主が良い魚を仕入れ、
明るい奥さんが魚料理を教えながら
売る
そう、魚屋はかつて毎日の家庭の食卓のアイディアマンだった
どう魚を美味しく調理するかその術を知っていたし、
それをお客さんも参考に、楽しみにしていた


e0030939_13492013.jpg地元の人たちに頼りにされ続けて47年、夫婦2人で
切り盛りしてきた小さな小さな魚屋さん











e0030939_13495131.jpgだが元々、奥さんは体が弱かった
病に倒れ、診断名は白血病
しばらくして心臓も悪くなり、ペースメーカーの生活
亡くなったのは2006年2月

神保さん
「芯が無くなってしまってね」
2人だからやってこられた店、自分1人ではもうやることはできない
そう思い、店主は店をたたむ決心をした









ガラスケースに貼り紙があった
e0030939_2101511.jpg
 
『妻より』以降のメッセージは、病床にあった奥さんが常々口にしていた言葉
それを代弁して神保さんが書いた



















京子さんの葬儀にはそれまで店に通っていた大勢のお客さんがきたという
こんなにあの奥さんは愛されていたのか
関係者や商店会の店の人は驚いた
何より、主人の神保さんが驚いた

しゃべるのがすきだった奥さん
自宅から店に来るときにお客さんと会うとその場で立ち話してしまうような人だった

僕がこのとき行ったときはもちろんこのテナントの契約は解除していたが
そのままにしていたという
もちろん京子さんと会ったことはないが
ここに立つと、
なぜか奥さんのしゃべりが聞こえてきそうである
「今日入ってきたサワラでね、こんなの作るといいよ」
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by misejimai | 2006-06-03 21:16 | 魚屋さん