店じまい・店びらき ~閉店のヘキレキ~

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カテゴリ:食堂( 4 )


2010年 08月 05日

フランスの閉店貼り紙

あるキーワードを登録すると常にそれに関連するニュース記事やブログが毎日届く
Google アラート。

僕はもちろん「閉店」というキーワードで登録しているが、
その中で先日、フランスに住む方のブログが届いた。
『フランス美食村』という、
ほぼ毎日フランスの食文化を紹介しているブログだ。
その中からある写真を許可を得て転載させてもらうことにした。
ありがとうございます。

パリ・サンジェルマンの安食堂ORESTIASが先日閉店した。
1928年創業。5人で食べに行っても6000円しない低価格。
何もかも高くなってしまったサンジェルマンではありがたい存在だったようだ。


そんな店先に
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貼り紙が張ってあった。
Femetureは閉店
definitiveは完全
samediは土曜
juilletは英語で言うjuly、つまり7月

ということで
「レストランorestiasは
 7月10日土曜日をもちまして
 完全閉店しました」ということになる。

ほかの店の閉店では、ちゃんと理由が書かれている貼り紙も散見されるという。
ただ長々と書かれているより、衝撃は大きいかもしれない。
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by misejimai | 2010-08-05 07:40 | 食堂
2008年 07月 11日

後ろ向きの太郎

今日の店じまいは、59年の歴史に幕を閉じた大阪「くいだおれ」。
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店内には閉店を告げる貼り紙が張ってあった
だがレジ前にあることもあってか、それを見る人はいなかった

働く店員はどこか不機嫌だった
それもまあ仕方がないことだ。「くいだおれ」はここだけ
支店があるはずもなく、
これから働き口を探さなくてはならないのだから


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人々は、太郎をデジカメを通してしか見ていなかった























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そんな太郎の後ろ姿は寂しい






















その日のテレビはどこも閉店を伝えていたが、どれも伝えるべきことは伝えてはいなかった
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by misejimai | 2008-07-11 06:51 | 食堂
2006年 06月 08日

おばちゃんの店

e0030939_1245941.jpg今日の閉店貼り紙は
横浜市港北区日吉にある食堂、寿美吉(すみよし)。
日吉駅西口は5本の大通りが放射状に広がる形は
印象的で、その中の1つ、普通部通りにある。













e0030939_1252614.jpg慶応大学日吉キャンパス
ほとんどの学部の1、2年生時代はここで過ごす
だから宴会の場所は決まってこの「寿美吉」だった

見た目は高そうだけど
学生にとってはありがたい値段で大量なお昼ご飯を食べさせてくれた

中に入ると古めかしいテーブルと椅子が並び
奥まった座敷には座布団と卓袱台
一番奥の厨房からは肉を焼く音 野菜を炒める音 鰻の香ばしいニオイ



そして何より、名物おばちゃんの笑顔が
今となっては懐かしい


お釣りに手間取ったり、
「1万円札じゃ釣りは出せないよ」と
コンビニにお金を崩しに行かされたり、

友人と同じものを頼んだのに
付け合わせの豆腐が切れたからと、「あなただけポテトサラダに代えなよ」と言われたり・・・

メニューを作ったおばちゃん自身も忘れてしまうほど数え切れないほどのどんぶりメニューが
あった

半ば強制的に「おかわり」をさせられたこともあった
はちきれそうなおなか
もうそんなこともない
いまでは 
かなしさでこころがはちきれそうだよ
おばちゃん 
ありがとう




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「近隣」と書こうとして
「近際」と書いてしまったようです。
正しく書いた紙を上から貼り付けた跡がありますが、はがれたまま紙が下に垂れていました。







情報提供は慶応大学経済学部の方。今では三田キャンパスだとか。ありがとうございます。
写真は僕が撮りに行きました。
こうして街の色が失われていきます。
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by misejimai | 2006-06-08 01:34 | 食堂
2005年 08月 02日

素敵な昭和、お待ちどうさま

「堂食ンダモ橋新」。

かつて日本語が右→左読みだった頃の看板。

床は木の板。
テーブルとカウンターに律儀に分かれ、
メニューはハイカラな洋食が占めていた。
オムライスはケチャップライスをパンケーキ風の
タマゴで巻いてあった。
「昭和」がそこにあったよ。

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競馬新聞片手にコーヒーで粘っていた親父。
いわくありげなカップル。
サラリーマンがテーブルに突っ伏して寝ていたこともあった。
路上の人もいたな。

昼や夜以外は、長居しても煙たがられなかった。
思えば、誰隔てなく迎え入れていた、「時忘れ」の店だった。





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今は風景に没し、誰も見向きもしない。
あの文字の向きのように人は店を右から左に流れる。
そして時忘れの店は時に流され、忘れ去られていく。
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by misejimai | 2005-08-02 20:32 | 食堂