店じまい・店びらき ~閉店のヘキレキ~

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カテゴリ:ガソリンスタンド( 2 )


2005年 12月 09日

ガソリンスタンド ビフォーアフター

今回の「店じまい」は、8月1日にお伝えしたガソリンスタンドのその後。

これが前回のガソリンスタンド。
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今は解体され、何もなくなっていた。
フェンスの色も変わり、さらに頑丈になって立ち入りを阻止している。
e0030939_22565931.jpg部屋を暖めるにはやっぱりストーブだと
自分に言い聞かせながら
雨で濡れそぼつ中、暗い夜道を歩いた
思い出がまた1つ消えるよ
転びそうになって、灯油入れを抱きとめたそのとき、頬骨のあたりに
灯油入れの角が当たった
これが愛する誰かだったらいいのにと、
やけ気味に頬ずりしたりして

病み上がりに書いた七夕の短冊に
「すべての店が繁盛しますように」と書いて始めたこのブログ

駅に設けられた竹林に飾ったけど、どうやらその契りはすべて破られてる
みたいだ

今ごろその短冊もちぎれて、冬風の道端にちりと一緒に埋もれてたり、
フェンスにへばりついてたりするんだろう
さよならガソリンスタンド

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by misejimai | 2005-12-09 23:56 | ガソリンスタンド
2005年 08月 01日

フェンス越しのさよなら

道路拡張で立ち退きを余儀なくされた、新宿区市ケ谷薬王寺町のガソリンスタンド。
フェンスで敷地内には立ち入りが出来ない。

e0030939_2151627.jpg

夜、ストーブの灯油がなくなって、
部屋は急に寒さと寂しさを取り戻した。
このまま寝てしまおうか。
でも明日になれば、
ストーブに灯油がないことを後悔するんだ。
重い腰をあげて、凍える手にポリタンクを
握り締めて、ちょっと離れた
ガソリンスタンドへ。
夜のしじまに、
その灯りはいつも点いていた。
最初はぼんやりとだったのが、
一歩一歩近づくごとに、その看板は
煌々ときらめきを増す。

自分が来たことを知ると店員が言った。
「いらっしゃいませ!!」


その声は、静けさだけが覆う夜にはだいぶ響いた。
けど、ストーブをつける前に、心が暖かくなったよ。

誰とも話さなかった1日の終わり。
たった一言でも、自分に向けた人の声が聞けて、生きてることを実感した冬の夜。
その言葉だけを求めて出かけていたガソリンスタンドは、この冬を待たずに消えてしまった。
フェンス越しの挨拶を残して。


もう「いらっしゃいませ」は聞こえない。

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by misejimai | 2005-08-01 02:11 | ガソリンスタンド