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店じまい・店びらき ~閉店のヘキレキ~

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2008年 09月 25日

「いらっしゃいませ!」発--「長い間ありがとうございました」行き 

近所にラーメン屋さんがある

オープンは確か7月、思い出すのもイヤな夏の暑い日だったか

麺も自家製、パーコーもその場で揚げ、すごく

美味しいのだが、いかんせんスープがしょっぱい

家人と行った日、具合が悪くなったほど、しょっぱかった

スープのしょっぱささえ、改善してくれたら絶対行列店に

なるのにねと話している

それでもその後、都合4回行っている

スープが改善されたかどうか知りたくて、つい暖簾をくぐってしまうのだ

主人は味に絶対的な自信を持っているのか、

それとも味覚障害なのか分からないが、

店内は主人と、奥さんと、暇をもてあそぶ2人の子供しかいない

売り上げもそれほどないのであろう

子供がお腹を空かせているところを見ると、不憫で仕方ない

「今度こそ“スープがちょっと・・・”とちゃんと言おう」と僕は主張するのだが、

「まだそんな気安く言えるほど行っていない」と家人は反対する

そんなこと言ってたら本当に閉店してしまうぞ

外に出るとき、今日は大丈夫かな、今日は営業しているかな、と気になって仕方ない

あ~あ、この店も、やがて張り紙が貼られてしまのだろうか

この店も、今まで僕が見てきたあの店のように、閉まってしまうのか



いつか母の手に引かれて入ったキラキラしたデパートのように

友と買い食いしたあの駄菓子屋さんのように

胸の鼓動を通りすがる人に聞かれやしないかと思いつつ入った、あのいかがわしい店のように

「来たの初めてだね」と言い合いながら、実は前の彼女とは何度も来たあの料理屋のように

客が暖簾をくぐる回数よりも、店主が、誰か客が来やしいなかと、店の中から外を
みやる回数のほうが多かった、あの理髪店のように

タンバリンのリズムが他の人と合わずに、妙な汗をかいた、あのカラオケボックスのように

なぜそんなに不機嫌なんだろうと、品物を渡しながら店主に思った、あの文房具屋さんのように
・・・・


近所のラーメン屋さんも閉店してしまうのだろうか


「麺も具も最高に美味しいんですけど、スープがちょっと・・・」と

いつ言おうかな・・・


by misejimai | 2008-09-25 08:05


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