2012年 05月 02日

鉄の木の下で鉄の空き缶集め

ホームレスの朝は早い。
特に水曜日、墨田区のホームレスたちは一斉に住宅をうろつき始める。
空き缶の回収日だからだ。
もちろん違法なのは分かっているが、生きていくより仕方がない。
時間帯は、近隣住民がゴミ出しをしたあとから回収車が来る前の数時間で行う。
たいていは隅田川のほとりにある公園からやってきて、一通りあさって歩いていく。

自転車の前かごに少し詰めていく者。
リヤカーを引く者。
おばあちゃんが押しているような手押し車を使う人もいる。
おしゃれにキャリーバッグなんてしゃれこむ御仁も。
しょってるリュックに詰める者。そのリュックには、だいたい、小学生がランドセルにリコーダーを刺して入れるのと同じように、カサを刺している。
台車にダンボール箱を置いて歩く者。
自転車なのかリヤカーなのか分からない、専用車両で街を横切る物もいる。
彼らは知恵と工夫をほどこして、生きているのである。

42歳。建築工事をやっていたが、体を壊して仕事ができず、公園、公園を渡り歩きながら
空き缶集めする男性。

70歳。
薬注(やくちゅう)といって、地盤を固めたり、地盤中の水の流れを止めたりするために、 セメントミルクなどを地盤の中に入れる仕事をしていたが、年齢のために雇ってくれずやむなく
これまたホームレスに優しくない江東区から追い出されて墨田区へ逃げてきた。

68歳。わけあって宮城から上京。山谷の5人部屋(彼はパレスといっている)に住みながら
観光客が捨てた空き缶を探すために墨田区にやってきて集めている。
500円で買ったラジオを大事にしている。
空き缶のとっておきの隠し場所があるとか。
派出所のおまわりさんからは「一生懸命がんばってるね」と言われるという。
逆に住人からやいのやいの言われるとか。


アルミニウムは1キロ75円から90円だという。スチール缶は1キロ10円。売れないが、それでも抜き取っていく。
そうだ、スカイツリーを溶かして売ったら、きっといいお金になるだろう。
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by misejimai | 2012-05-02 08:41


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