店じまい・店びらき ~閉店のヘキレキ~

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2010年 10月 19日

ゆずが来るという嬉しいデマ

今日の店じまいは、一昨年10月26日に閉店した横浜・松坂屋。
※未だ見に来てくれる読者の方には申し訳ないんですが、ひとまず備忘録のために書いてあるもの
 ですのでご容赦ください。

今までデパートの閉店はダイエーの船橋店と、中野の丸井本店を見てきたが、
今回は興奮の絶頂にあった。
平成のさわやかフォークデュオ、ゆずの聖地だ。
彼らはこの松坂屋の前で路上ライブを行い、人気が火がつき、羽ばたいていった。

そんな最終日にやってきた。そう、ゆずが来ることを期待しつつ。
でも
「松坂屋のまの字も興味のない人が最後は来るんだよね」
通りがかりの人が言った。
確かにそうかもしれない。

他の人たちも、何かを期待していた。ピースして記念写真撮っている。
なんだか終わるというのに、変な空気が取り巻いている。

店の前で何か人々が議論していた。
「テナント料払えないらしいね」
「横浜市民とかが寄付して買い取ればいいんだよ」
「横浜はこういうの大事にしないからね」
「前にある有隣堂が買い取れば」

目立ちたがり屋のおじさんがいた。
「ゆず来ないの?ゆず来ないんだったらおれが歌おうか」
笑いが起きた。


閉店を待っているでもなく、なんとなく僕らのように佇んでいる中年の女性に聞いた。
「お母さんゆず知ってるんですか?」
「うん知ってる。歌はよく分からないけど。
 5、6年岡村町に住んでたことがあって、そこの中学のジャージとか知ってるわよ
 仕事でよく通りかかってた。
 松坂屋はいつも人がいなかった。
 この土日はすごい来て。
 こんなことになるんなら、いつも来てくれればいいのにねえ」


同じファンと思しき人々勝手に持久戦を繰り広げる。
あと2時間。

「ドラマだから忙しいんだよ」
「明日来るかも」
「今日じゃないかもね」
そう言い合っている人もいる。

みんな、お互いの目を見て信じあえる心を何とか保っている。

しかし何も起こらず、何も起きずに時計の針は進み続け、
三々五々、人々はいつのまにか去って行った。
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by misejimai | 2010-10-19 11:56


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